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プレゼン研究室 月別アーカイブ: 【10月 2011】

陶芸教室にケーブルTVの取材

ケーブルTV・JCNの取材がありました。
噺家で切り絵師の柳家松太郎(やなぎや・しょうたろう)さんが、教室に立ち寄ってくれました。
番組名は「駅からマップ」。今回は京成津田沼駅から散歩をスタートして、見ごろを迎えた谷津バラ園までの道で出会うあれこれを紹介するそうです。

以前に何度か見た番組で、地元についての発見もあって、なかなか良い番組だと思っていました。
一週間ほど前にディレクターが一人でふらっと寄って、今回の取材が決まりました。
「ロクロを挽いてみましょうか」、というお決まりの方向に誘導してしまいましたが、
松太郎さん、まったくの初めてということでしたが果敢に挑戦されました。

回転するロクロの上で作りかけた湯飲みがすっ飛んで・・・・盛り上がる、などという
けしからんことを期待していました。

始めてみると、その集中力に驚き。
切り落としたらもう戻せない、切り絵師として磨いた集中の仕方を感じました。
一度目から、土玉がちゃんと両手の中で回っているのには舌を巻いた。
これなら基本の湯飲みではなくて、もっと高度なことができるかもと欲が出て、
皿を作ってもらうことにした。

いやはや器用なこと。底が少しへこんでいるものの、立派な皿ができた。
切り糸で切る方法をアドバイスしたら、それもすっとできてしまった。

おそらく教わり方がうまいのだ。教わったとおりのことをそのままやってくれる。
これがなかなかできないことを、自分が教えるようになって知った。
切り絵の師匠に弟子入りしたときのことも話に出たが、
全部受け入れて従うことが、おそらく技を受け継ぐための唯一の方法なのだ。
それを習い性として、身につけておられるのだろう。

「ものを作るのにこれだけ集中した経験は、陶芸が初めてです」という
印象的な感想が聞けた。
ともかく、皿ができてしまった。これが、その皿。
径12センチ。本人は酒が飲みたいとのことで、それなら杯(さかずき)だ。

さて、ロクロへの挑戦が終わって、切り絵の時間。
「何か切ってほしいものを言ってください」
そこで、無理とはおもいながら「ロクロを挽いてる姿」を頼んでみた。
ほんとうに、なんの打ち合わせもナシである。

ロクロに集中していたから、僕の姿など眼中になかっただろうに。
そうしてできた切り絵がこれ。


ロクロまでちゃんと切ってある。
左手が上がっているのには理由があって、
ロクロを挽くときには脇を開いて、指先は下を向けるように
アドバイスしたとおりの姿(これは僕が唐津焼の吉野靖義さんに教わったこと)。
僕の横顔は・・・メガネまでかけている。むむむ、たしかに似ている(ちょっといい男すぎるが)。

柳家松太郎さんとスタッフが帰ったあとで気が付いたことがある。
初めてロクロをやると、たいていはドベ(粘土のヌタ)が服に付いてしまう。
今でこそ服に付かなくなったが、始めて数年間は服がよく汚れた。
ところが松太郎さんの服には(袖も長かったのに)ドベが無かった。

ほんとうにロクロ、初挑戦だったのだろうか。
もしもそうなら、大したものだ。

皿は、希望を聞いた釉薬をかけて焼く予定。
焼けたらもういちど撮影に来てくれるそうだから
放送では、焼きあがった皿が披露できそうだ。

こういう小回りがきくところが利くところが、
ケーブルTVならではの良さだろう。

教室が休みだったため、応援で来てもらった会員たちと記念写真!
(あれ?打ち合わせなしでふらりと立ち寄ったんじゃなかったっけ!?
また、そんな素人みたいなことを・・・)

ちなみにケーブルテレビ局は「JCN船橋習志野」。

千葉県西部(野田市、流山市、松戸市、市川市、船橋市、習志野市、千葉市、葛飾区)で見られます。
番組名は「駅からマップ」。
2011年11月/1日~11月/9日に放送されます。放送時間は番組ホームページでご確認ください。

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これが完成した酒杯。「利き酒用のさかずきの模様を入れたいなぁ、染付じゃなくて、もっと薄い感じで」

とのことだったので、トルコ青で模様を入れた。



スティーブ・ジョブズ氏の逝去。

アップルの創立者で元CEOのスティーブ・ジョブズ(56歳)が10月5日に亡くなった。と言っても、彼についての知識といえば、「驚異のプレゼン」など数冊の本からのものだけだ。

なにか感想でも書こうと思って、ネットで検索してみたら日経オンラインの関連記事の中に
私の「歴史を動かしたプレゼン」の書評が載っていて驚いた。2010年9月6日の記事
出版社経由でも知らせてもらってないから、「ダマテン」なのだろう。他人の本を俎上に上げるなら、知らせてくれるくらいはしてくれてもいいのにと思う。好意的に書いてくれているのでなおさらだ。

さて、スティーブ・ジョブズ氏。本を読んだときに思ったのは、「彼のプレゼンがすごいのではない。すごいのは商品だ」ということ。「iPhone」、「iPad」という商品を世の中に発表するとき、下手なプレゼンができるのならやってみてほしい。彼が発表のときに使う小道具の巧みさ、登場の仕方など、細かいことを取り上げて「プレゼンの天才」という人がいる。そこを見てしまうと、何も学習できないのではないか。

プレゼン自体の素晴らしさを言うなら、世界にこれまで存在しなかった遊び心いっぱいの製品を、遊び心いっぱいに、つまり「素直に」紹介したことだ。開発戦略から発表時のイメージ戦略までがブレることなく一貫している。スティーブ・ジョブズというアーティストが、作品をはじめて発表したのがプレゼンという場だった。

彼の使った小道具やパフォーマンスに目を取られて、カッコイイ!とマネするのは愚かなことだ。学ぶなら次の点。製品と世界観を共有するアイデアが散りばめられたプレゼンが行なわれたこと。

 広告の大先輩がこう言った。「良い企画(広告会社では企画、製造業では製品)をヘタにプレゼンするのは難しい。だから企画にエネルギーを注げ」

※先日、以上を書いたのですが、思いついたことがあるので書き足します。
CMプランナーがプランを持ち寄る会議で、自分のアイデアを発表するときに
妙なクセのある人がいた。プランを出す前に、かならず「クスッ」と笑ってから説明を始める。自分が思いついたアイデアが、もう面白くてたまらないらしい。
それをやられると、こちらに準備が整ってしまう。つまり、「かなり面白いんだろうな」、という期待感が、である。

自分の頭の中から出てきたものが面白くてたまらない、というパフォーマンスで製品を発表したジョブズのことを考えていたら、そのプランナーのことを思い出した。

 プレゼンや発表をするときには、これをみなさんに提案、発表できることがうれしくてたまらない、という気持ちを最初に聴衆に伝えたいものだ。(2011 10/10)



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