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カテゴリーアーカイブ:【プレゼン・スピーチ・話し方

ミス・インターナショナル、吉松さんおめでとうございます!

ミス・インターナショナルの歴史60年で、初めて日本女性が一位の栄冠に輝きました。
吉松育美さん。
じつは、彼女とは3年前にお会いしました。
僕が所属する「新橋トーストマスターズ・クラブ」というコミュニケーションとスピーチを学ぶサークルに彼女が見学に来て、入会してくれました。


(すみません、間にいるOさん、ぼかしちゃって!)

スピーチでは、「ミス・インターナショナルの日本代表をめざしています」
と言い切りました。

たしかに美女には違いないのですが、高校時代に陸上部で県大会で優勝したというように
体育会系の凛々しさのほうが、むしろ優っているように思えました。

あれから3年。
3年のあいだ、彼女は夢を持ち続けていた。そしてキチンと夢にはしごをかけるための目標を設定して、
それをクリアしていった。3年という歳月は、そこに届くんですね。

僕は自分の体験から「3年あれば丸ごと変わる」と言ってきました。
自分でもついていけないくらい自分が変わってゆくのを実感した経験があります。
「オレって、3年前とは別人じゃん」と自分で驚きました。42歳の時でした。

その何百倍かを吉松さんは走ったに違いありません。
ブログを読むと、いかに自分を律してきたか、25歳とは思えない精進ぶりです。

「ミス達は容姿端麗はあたりまえ、差がつくのはスピーチです」と彼女はインタビューで話したそうです。
賢い人だと思います。

彼女の前にこれから用意される舞台で、さらに大きく羽ばたく準備はできていると思います。
女優さんとしては陰影がなさすぎるかもしれないけれど、
しばらくは忙殺されると思いますが、
文章もいいから、書いてお喋りもできるタレント(ほんとうの意味の)に育つのではないでしょうか。



スティーブ・ジョブズ氏の逝去。

アップルの創立者で元CEOのスティーブ・ジョブズ(56歳)が10月5日に亡くなった。と言っても、彼についての知識といえば、「驚異のプレゼン」など数冊の本からのものだけだ。

なにか感想でも書こうと思って、ネットで検索してみたら日経オンラインの関連記事の中に
私の「歴史を動かしたプレゼン」の書評が載っていて驚いた。2010年9月6日の記事
出版社経由でも知らせてもらってないから、「ダマテン」なのだろう。他人の本を俎上に上げるなら、知らせてくれるくらいはしてくれてもいいのにと思う。好意的に書いてくれているのでなおさらだ。

さて、スティーブ・ジョブズ氏。本を読んだときに思ったのは、「彼のプレゼンがすごいのではない。すごいのは商品だ」ということ。「iPhone」、「iPad」という商品を世の中に発表するとき、下手なプレゼンができるのならやってみてほしい。彼が発表のときに使う小道具の巧みさ、登場の仕方など、細かいことを取り上げて「プレゼンの天才」という人がいる。そこを見てしまうと、何も学習できないのではないか。

プレゼン自体の素晴らしさを言うなら、世界にこれまで存在しなかった遊び心いっぱいの製品を、遊び心いっぱいに、つまり「素直に」紹介したことだ。開発戦略から発表時のイメージ戦略までがブレることなく一貫している。スティーブ・ジョブズというアーティストが、作品をはじめて発表したのがプレゼンという場だった。

彼の使った小道具やパフォーマンスに目を取られて、カッコイイ!とマネするのは愚かなことだ。学ぶなら次の点。製品と世界観を共有するアイデアが散りばめられたプレゼンが行なわれたこと。

 広告の大先輩がこう言った。「良い企画(広告会社では企画、製造業では製品)をヘタにプレゼンするのは難しい。だから企画にエネルギーを注げ」

※先日、以上を書いたのですが、思いついたことがあるので書き足します。
CMプランナーがプランを持ち寄る会議で、自分のアイデアを発表するときに
妙なクセのある人がいた。プランを出す前に、かならず「クスッ」と笑ってから説明を始める。自分が思いついたアイデアが、もう面白くてたまらないらしい。
それをやられると、こちらに準備が整ってしまう。つまり、「かなり面白いんだろうな」、という期待感が、である。

自分の頭の中から出てきたものが面白くてたまらない、というパフォーマンスで製品を発表したジョブズのことを考えていたら、そのプランナーのことを思い出した。

 プレゼンや発表をするときには、これをみなさんに提案、発表できることがうれしくてたまらない、という気持ちを最初に聴衆に伝えたいものだ。(2011 10/10)



枝野官房長官のイラスト

大震災以来、会見にでずっぱりだった枝野さんのことを
ある月刊の雑誌(市販はされていません)に書いた。
「プレゼン&コミュニケーション術」というタイトルで、今月で連載5回目。
今回は番外で、「枝野さんに学ぶ『分かりやすく伝える技術』」と題して書いてみた。

政府の震災対応としては後手後手に回っている感は否めないが、
政府のスポークスマンとして、枝野さんがいて良かった。
なにより話が分かりやすいのがいい。

2カ月前の新官房長官就任の会見でこう述べた。
「(前任の)仙石さんは優れた学識をお持ちのところがあり、伝わりにくいところがあったが、私はそれほど学がないので、分かりやすくお伝えしたい」
当時、「軽い」とも評されたが、大震災が起きてみると、仙石さんから変わっていて良かったとつくづく思う。

書いた内容の骨子。枝野さんに学ぶ「分かりやすく伝える技術」の骨子は次のとおり。
①自分が聴き手だったら分かりやすいか、常にチェックしながら話す。
②事前の情報収集では、知ったかぶりをしないで納得できるまで質問する。
③「話をさせられる」ではダメ。「話をしたい」で場に臨む。

改善したほうが良い点
「・・・と思います」が多かった。思います、は主観。「発言に責任は負いませんが・・・」というニュアンスが入る。「・・・です」で終わったほうが良い」

いつもヘタなイラストを添えているので、今回も会見のイラストを描いた。
デッサン風のものを描いたが、どうも気に入らなくて、どんどんシンプルにしていったら、こうなりました。
ちょっと気に入っているので、ブログで披露します。

掌を差しのべて質問を促がすやり方は、日本人が行なう会見のモデルを作ったかもしれない。
他人を指差してはいけませんと言われて育った日本人にはなじみやすい。



トーストマスターズ・クラブ、他クラブの例会へ

 昨夕は、千代田TMC(トーストマスターズ・クラブ)の例会にゲスト参加した。
夏休みもたけなわで、スピーチの空きが出たらしく
「ゲストで来て、スピーチやってくれませんか?」と会長のIさんからメール。
ありがたい話で、引き受けた。
僕は新橋TMCの会員で、30人近い他クラブメンバーの前で話すのは少し緊張する。
僕の持ち時間は5分から7分(+-30秒)。
千代田クラブはバイリンガル・クラブで、2時間の例会の中で英語スピーチと日本語スピーチが混在する。

トップバッターのはずだった英語スピーチの人が急遽欠席となって、日本語スピーチからスタートした。3人目が僕。
「手紙を書きませんか」というタイトルで話した。
メールの時代に、手紙のもつ膨大な情報量、手紙のすごさに気づいてもらいたいと思った。内容は、以前に書いたコラムを下敷きにした。

英語のスピーチはなくなったものと思っていたが、千代田クラブの会長がやるという。
例会の冒頭には会長挨拶もあったから、実質30分ほどの準備時間しかなかっただろうに、みごとに英語スピーチをやってのけた。
「英語のスピーチがなくなると、英語のために来ている会員に応えられないんでやりました」。責任感の背負い方と、じっさいにそれがやれてしまう能力には感動させられた。

さて、スピーチ。
コの字型に会議テーブルを並べた正面に並んだ女性たちのスカートがみなさん短くて、喋りながら、けっこう気になった。
・・・そういうことも含めて、会場の様子が目に入るということは、落ち着いて話ができたということ(だれがなんと言おうと!)。
そんなことで上達を実感するというのも、夏の例会ならではのことですね。
(ですね、で同意をもとめるのもどうかと思いますが)

投票でベストスピーカー賞をいただきました!
千代田クラブのみなさん、お世話になりました。



「身ぶり手ぶりを交えながら訴え」てはいけない?

 日本振興銀行の前会長・木村剛氏ら幹部5人が逮捕された。金融庁の立ち入り検査にあたって、幹部のメールを削除するよう指示したとする検査忌避容疑だそうである。
木村剛氏については、金融コンサルのころのイメージしか僕にはないが、押しの強そうな、テラテラ脂ぎった印象だった。

逮捕された翌15日の朝日新聞。その人物を評した記事が気になった。
「木村容疑者はその持ち前の『突破力』で金融業会を切り開いてきた」と始まる記事は、こう締めくくられていた。「今年1月、ネットワーク企業の社員約3千人が参加した集会では『ネットワークとともに生きていくのが、みなさんの生きる道です』と身ぶり手ぶりを交えながら訴えた」。

「身ぶり手ぶりを交えながら訴えた」の部分には、「口八丁、手八丁」、「自信たっぷり」「臆面もなく」といった、氏に対する記者の嫌悪感が透けて見える。
だが、「身ぶり手ぶりを交えながら訴え」るのは、スピーチの基本技術のひとつ、ボディランゲージである。
ボディランゲージを身につけるのは、なかなか難しい。
ひじよりも高いところで、手を動かす。顔だけを相手に向けるのではなく、上体を前に倒して訴えかける。手は大きく動かしたあと、2秒その位置で止めると、動きにメリハリがつく・・・・などなど。
僕が所属しているトーストマスターズというクラブ。スピーチとコミュニケーションを学ぶNPO団体なのだが、そこでもボディランゲージは主要課題として学習する。

木村剛氏は日銀出身で、おそらく留学経験で身についたボディランゲージなのだろう。
こうした身ぶり手ぶりについての感想は、おそらく日本人の典型的な反応かもしれない。僕にも「自信たっぷりの相手には、警戒心を持つ」という傾向がある。
「自信を持った人」は歓迎し、「自信たっぷり」は警戒する。
微妙な違いだが、相手の反応は大きく異なる。

ボディランゲージ。直輸入ではなく、日本人のためのボディランゲージは、どのていどが好感をもたれるかというレベルを考える必要がありそうだ。
たとえば、アメリカのテキストによれば、手を動かさないときの位置(ホームポジション)は、だらりと下げるのが良いとされる。
しょっちゅう手を動かしながら話す欧米人には良いかもしれない。でも、日本人の場合はだらりと手を下げている時間が多くなって、ちょっと手持ち無沙汰に見える。
両手の親指をクロスさせて丹田(へその下3寸)にのせた状態をホームポジションにして、そこから手を動かすのが楽だし、相手からも好感が得やすい(イチジクの葉の位置は、気になってしかたがないので、やめてください)。

けんめいに訴えたことが、「身ぶり手ぶりを交えながら訴えた」と受け取られるのはもったい。コミュニケーションは、相手の受け取り方しだいなのだ。



コピーのチカラ

わがトースト・マスターズ・クラブの会員に、地区の打ち上げパーティの案内をメールで送った。
僕はこういうとき、事務的な連絡文書をまわすのがなんとなくイヤだ。
工夫して楽しいメッセージにしようというような殊勝なものではなく、
なにか面白くしないと自分が落ち着かないのだ。

文面の最後は、こんなメッセージになった。
「・・・・・・その1年を祝しながらの、打ち上げパーティです。
銀座で、日本一のスピーチを2本聴いて、ワークショップがあって、軽食ドリンク付きで2000円!
(ヒトケタまちがっているんじゃないの?という声も出たため確認しましたが、
やはり2000円しか取らないそうです!!!)
これは行かない手はないのでは、と再度、案内をお送りするしだいです。
○○日までに林まで出欠の返信をください。」

コピーのチカラかどうか、10人のクラブ会員から参加するという返事をもらった。
このメールを見た、別のクラブの次期会長さんが、「伝わるメールですね」と連絡をくれた。彼のクラブでは参加者は彼1人だけとのこと。
締め切りは過ぎたが、あのメッセージで再度募集をかけたいので、使わせてほしいとのこと。もちろん、どうぞ、である。

面白いことになってきた。はたして彼のクラブの参加者が増えるかどうか。
反応が楽しみだ。



トースト・マスターズ・クラブ

トーストマスターズクラブ。
100カ国以上の国に12,500以上のクラブがあって、25万人以上の会員がいる。カリフォルニア州に本部があって、86年の歴史を誇るコミュニケーションとスピーチを学ぶ非営利のNPOクラブ。
日本には1954年に第1号のクラブができて、現在では全国に90以上、2000人をこえる会員がいます。日本語クラブ、英語クラブ、バイリンガルクラブがあり、現在は日本語とバイリンガルクラブが急増中。
以上のような数字を知っているのは、さっきウィキペディアで調べたから。

僕は、現在、新橋トーストマスターズクラブ(日本語)の会員です。
去年7月からは、会長という名のお世話係をしてきて、あと一ヵ月で一年の任期が終ろうとしている。なんとも楽しい一年だった。

トーストマスターズクラブとの馴れ初めは、2008年の夏にさかのぼります。
発売されたばかりの、ブライアン・トレーシーの「話し方入門」という本を読むと、こんなことが書かれていた。「スピーチが上手になりたいと思ったアメリカの青年が、一念発起して地元のトーストマスターズクラブに入会した。やがて自分の思いを伝える楽しさに目覚めて変わっていった」。アメリカにはそんなクラブが、地方都市にもいくつもあるらしい。アメリカ人がスピーチが上手いのは、そうした草の根の教育ができているからだな。

そんな感想を持ちながら、「まさか日本にそんなクラブはないだろうけど」と、いちおうネットで検索してみた。日本にあるトーストマスターズクラブが、ずらずらと表示されたのには驚いた。すぐに溶け込みやすそうな、できてから年代の浅いクラブを探してみた。すると、なんと翌週に立ち上げるというクラブがあった。それが新橋トーストマスターズクラブだった。

見学に行った。20人ほどが出席して、第一回例会が始まった。ひとことでいえば、「向上心のある、明るい、礼儀正しい」クラブだった。見学者は、僕ともうひとり若い女性がいた。残りは、近隣クラブからの応援会員だった。例会の最後に入会表明すると会場がどよめいた。あっけに取られたが、いつもこういうノリなのだということが後になって判明。
それから11ヵ月後には、会長にさせられてしまった。本人がいちばんびっくり!だった。
スピーチとコミュニケーションの向上に興味がある人は、いちど例会を見学してみてはいかがでしょう。ホームページから申し込んでください。
今回は、新橋クラブのPRでした。



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